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zoom RSS リベンジの山を登る

<<   作成日時 : 2013/12/20 10:21   >>

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15年前のことである。熊本県の山岳を紹介していた本に、999mという山があった。X山としておこう。オヤッ!!999m。自分がそこに立てば1000mになるではないか。たったそういう単純な発想から興味がわいた山であった。どんな山がいいかというと、まず形から入る。山の形容か。かっこいい山。まるで人間みたいだが、近くの山と比べてひと際違っている山。そういう山が好きだ。食指が動くのである。
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山を登るには事前の情報が特に重要で、初めてアタックする山は念入りになる。情報から自分なりのイメージを描く。登るのに、下山に何時間を要するか。まず時間の設定から始める。山中は夏場は夕方7時ごろは明るく足元ま確かであるが、冬はこうじゃない。夕方4時には山を下りてないといけない。太陽の移りが早く山陰に沈むなぁ〜〜と思ったら当たりが急に暗くなる。
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初めて登る山は単独が多い。なぜなら自由に気ままに活動できるから。お陰様で心身とともに普通で急傾斜地もガンガン攻めることができる。時間というものが計画どおりに確実に計算できるのである。だから怪我をしないように一歩一歩真剣に前に進む。これがとても大事で、少しでも気を抜かない。登りも下りもコツコツと慎重に進むのだ。先ず安全第一!!
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なぜリベンジの山か。
それは15年前のことである。
ここは初めてアタックする山であった。当時の我が家にはインターネットはなく、情報元は本のみである。今と比べると雲電の差である。
人吉ICを下り、右折し山江村に向かった。
初めての山だから当然単独登山である。
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登山口の案内の標識なんて無く、どこから登るのかさえ分からなかった。はたして目的のX山なのかさえ。
多分ここらあたりかという地点に着くと民家が一軒あった。
人里離れた山中の一軒家。人がいるのか疑わしい一軒家。シーーンとした空間にポツーンと置かれた一軒家。

「おはようございます。おはようございます」
4〜5度言ってもシーーンとしていた。

しょうがない。やめようかと思った矢先小さなドアーがソーーーッと開いた。いたんだ。人がいたんだ。

「すみません。朝早くから」
「なんごっなぁ」
今夢から覚めたのであろう人影が覘いた。相当な年齢の男性が。

「すみません。実はX山に登りたいんですが」
「ビックリしたが。人はめったに来んから」
怪しんでいるのか、私の上から下まで彼のしょぼくれた目が上下した。

「すみません。初めて登るものですから全くわからないのですよ」
早朝の訪問者らしく丁寧に丁寧に詫びを入れながら聞いた。
理解したらしく彼の目じりが下がり、笑顔が出て優しい爺さんになった。

「X山はそこ、そこじゃ。そこの岩のところから登れはよか」
「ェッ、エッ、そこですか」
見れば立っているとこらから目と鼻の先。家の10mほどのところである。

「だけんど、人が登るところを見たこともないし、誰も来んぞ」
「厳しい山みたいですね」

「ただ何年か前、俺が鹿児島の社長夫婦を案内して登ったことがある。初めての人には頂上まで行くのは無理かも。山道が幾筋にも入り組んで、とてもじゃないが難しいと思うが」

「私も鹿児島から来ました。まっ!アタックしてみますよ」
「まず無理と思うがなぁ〜〜。オヤッ一人な。一人なら尚更気をつけんと」
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優しい言葉に送られながら登山を開始した。普通に行けたのは15分ほど。川が見えてきた。果たしてこの川を渡るのか。先ほどの老人の説明では川を渡るのであった。川石を飛びながら慎重に対岸に着いた。そこにはワサビ畑があった。老人が作ったいるとのことであった。川の横を進むとスギ林が見えてきた。しかし、道らしい道は全くなかった。途切れたのである。落ち着いてゆっくり見渡しても無駄であった。ここまでは間違いなく来た筈。

1時間ほど山中を駆け巡ったが無駄であった。
お湯を沸かし、コーヒーをすすり、ラーメンでお腹を満タンにして下山することにした。

登山を計画し断念したことは初めてであった。悔しさはなく、いつかは必ず必ず来てやる、という思いだけが強かった。
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あれから15年。
X山に2回登った。
1回目は今年の10月2日(月)
2回目は12月16日(月)
別々のルートで登った。
老人のいた家の近くのルートは、2時間も急傾斜地を登らないと山頂に辿りつけなかった。

あの家は無人の家になり、一部は崩れかけている。







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